2011年3月29日火曜日

2枚目の休耕田の再生へ




 東北・関東大震災の被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

私たちは静岡県の西海岸にある西伊豆町西伊豆町宇久須に住んでおります。地震に遭われた方々に連帯したいと思いましても、遠い地にあり、義援金や援助物資でしか対応できません。申し訳ありません。西伊豆町でも地震以降、唯一の産業である観光業が大きな影響を受け、ホテルが営業停止になったり、クリスタルパーク」という第3セクターのガラスの美術館も閑散としております。

 高齢者が増え、農業の担い手も無く田畑が荒れております。

そんな中で「宇久須(うぐす)まちづくり協議会」が休耕田の再生に向けて活動を開始したのが、昨年の1月。炭の土壌改良効果に着目して「無農薬・有機・炭栽培」をモットーに活動してきました。

 そして2年目の今年、さらに10aの休耕田の再生に着手しました。数少ない農業を行っている方のご協力で、トラクターで荒起をして、静岡県の天城育成牧場からバイオマスの発酵に使った堆肥を4トンほど分けていただきました。日曜日にトラックで2往復して運び、休耕田の片隅にブルーシートで覆い、保管してあります。今後「無煙炭化器」で焼いた炭をシュレッターで粉砕し、牛ふん堆肥と一緒に土壌中に鋤きこみ、土壌改良と同時に土壌微生物の有効活用をめざして、5月には作付けを行う予定です。

2011年3月25日金曜日

ヤーコン収穫祭を実施







 東北・関東大震災の全日、3月10日(木)にヤーコン収穫祭をおこないました。昨年5月に「宇久須まちづくり協議会-スローライフ部会-」と認定NPO「緑の地球ネットワーク」関東ブランチの宇久須合宿の参加者で一緒に植えたヤーコンです。予定していたエビスグサ(ハブ茶)の発芽が悪く、急遽ヤーコンを補植しました。5月に植えた方は、初期成育が良いため何とか雑草との戦いに勝ってくれました。捕食した方は「休耕田の悪魔」の雑草に襲われ、なかなか成育してくれませんでした。2週間に1回、草刈り機で刈り払ったのですが、メヒシバやオヒシバなどのイネ科の雑草にはかないませんでした。



 2月15日頃、回覧板を全戸数分印刷して配布し、全日には西伊豆町の広報でPRしてもらいました。



平日でしたので、20名程度の参加者しかありませんでしたが、30分ほどアシタバの除草をしていただき、いよいよヤーコンの収穫です。ヤーコンの塊根は収穫し、持ち帰ってもらったり、一部は柴の公民館で頼もしい「まちづくり協議会」の女性メンバーであっという間に5品の料理になりました。砂糖を一切使っていないのにほのかに甘く、歯ごたえもシャキシャキした感じが好評でした。TV局4社、新聞2社の取材もあり、ローカル放送で流されました。



 在来種A種と言うことで、今年の春にはたくさんの苗を作って、休耕田の植栽面積を広げると同時に、各家庭に苗を持ち帰っていただき、ヤーコン茶にしたり塊根を料理にしたりと宇久須に普及させて行きたいと計画しています。



 日本人の4人に一人が糖尿病予備軍のこの時代、ヤーコンで健康な地域作りに役に立つと良いなと思いました。

2011年3月21日月曜日

安良里まちづくり協議会の炭による海の浄化







 静岡県賀茂郡西伊豆町には「まちづくり協議会」が5つあります。隣の地区の安良里(あらり)はイルカ漁でで有名な漁村でした。その港の一番奥ではアサリが良くとれました。最近生活排水の汚染による影響でしょうか、アサリがとれなくなりました。



「安良里まちづくり協議会」のメンバーが大勢で、宇久須のスローライフ部会の拠点の休耕田に来られ、ほとんど毎日のように炭を焼いていました。目測ですが500㎏以上焼いたと思います。生活排水の流れる所には、富栄養化の影響でアオサがついていました。それ以外の所はヘドロのような状態でした。生活排水の流れ込む所には炭をネットに入れ、埋め込んでありました。海にはふかさ40㎝ほどのトレンチを掘って、炭を埋め込み、砂利で流れないように埋めていました。ちょうど大潮の日で70~80名ぐらいの地区の人々が出て泥まみれになりながら作業をしていました。どの動員力はやはり漁師町の強さだと思いました。



 良い結果が出ると良いなと応援しています。

久保田豊和氏の講演会実施




「暦に学ぶ野菜作りの知恵 畑仕事の十二カ月」の著者、久保田豊和氏講演会の講演会を宇久須まちづくり協議会スローライフ部会、JA伊豆太陽農協宇久須蔬菜部会、 西伊豆町農業委員会3者の共催で平成23年2月27日(日) 13:30~15:00の時間に、JA伊豆太陽農協宇久須支店   2階 会議室で参加費無料・予約も必要なしで実施しました。
 
 太陽暦でなく、陰暦(旧暦)を野菜作りにいかして、あまり真剣に考えないで「適当(適切に事に当たる)」を心がけて、「畑もあなたも元気で健やかに、シンプルに生きませんか?」二十四節気や雑節を活かした生き方。


梅の花が咲いたら…ジャガイモを植え付けます
・こぶしの花が咲いたら…ネギ、ゴボウ、ラディッシュをまきましょう


・里桜が咲いたら…夏野菜の栽培がはじまります


・藤の花が咲いたら…ラッカセイ、オクラ、モロヘイヤをまきましょう


・ショウブの花が咲いたら…ダイズ、ニンジン、アズキをまきましょう


・朝顔の花が咲いたら…ニンジン、キャベツ、ブロッコリーをまきます


・ケイトウの花が咲いたら…ニンジン、ハクサイワケギをまきましょう


・ハギの花が咲いたら…ホウレンソウ、ダイコンをまきましょう


・キンモクセイの香りの中で…ネギ、ゴボウ、ミツバをまきましょう


・楓が紅葉したら…落ち葉で腐葉土作り




 彼自身も農家の出身で、現在、静岡県の農業高校の教員でユニバーサル園芸に取り組んでいます。障がいを持った方や、お年寄り、保育園児などと協同で園芸栽培をする活動に取り組んでいます。


「野良」とは「野(自分の周りの環境)を良くすること」「野良回り」はそれを見守ること。「ガーデン」は「囲まれたエデン」であることなどで、非常に楽しい講演会でした。




 どの程度集まってくれるか心配しました。最低2けた、多くて30名とふんでいましたが、58名が集まってくれました。彼の著作の注文も20冊ありました。ありがとうございました。

炭入り牛ふん堆肥の効果




 認定NPO「緑の地球ネットワーク」顧問、小川眞先生が昨年、中国黄土高原でやられた実験をまねして実験区を設定(各区画2平方メートル)して栽培実験を休耕田の見やすい場所に作りました。牛ふん堆肥2に対して、重量比で炭1を混ぜたものを1㎡あたり500g、1000g、1500gを土壌中に混ぜて区と、対照区として炭330g、堆肥660g、無施用の6実験区として作目は苗が準備できているソラマメ、レタス、タマネギ、タカナを植え、スナップエンドウの種を播きました。前作でヤーコンを栽培した場所で


土壌中に堆肥や炭が残っているため、厳密な実験にはなりません。植物によって生育に差がありますが平均的には㎡あたり1kgが良いみたいな感じです。そうすると10a(1反)あたり炭が330㎏、堆肥が660㎏程度でしょうか?もう少ししたら写真をアップします。


炭シュッレター試運転




 まちづくり協議会への町からの補助金で、炭用のシュレッターを購入しました。小川先生から紹介していただいたのは電動式でした。残念ながら休耕田には電源がありません。エンジン式発電機での駆動も考えましたが、モーターを使うため、家庭用の発電機では対応できません。そこでエンジンシュレッターを探して購入しました。過日、休耕田で試運転をやって見ました。炭は見事に粉砕されましたがタールのようなものが付着して、目詰まりを起こしてしまいました。あまり乾燥していると炭の粉が舞いますし、湿りすぎだと今回のようになってしまいます。これから試行錯誤してやっていきます。